各地で相次ぐ強盗などに絡み、警察当局が2021年から今年にかけ14都府県で起きた五十数件を一連の事件と判断していることが捜査関係者への取材でわかった。これらの強盗や窃盗などの事件に関連し各警察がこれまでに六十数人を逮捕しているという。また、東京都狛江市で1月に発生した強盗殺人事件の容疑者とみられる複数の男が、別の事件で身柄を拘束されていることもわかった。
一連の事件では、「ルフィ」などを名乗ってフィリピンから指示していた人物が関与した疑いが出ている。特殊詐欺に関わったとしてフィリピン側に日本側が身柄の引き渡しを要請していた渡辺優樹容疑者(38)ら4人が指示役だった可能性があり、警視庁などが捜査を進めている。
昨年から続発した事件で、警察庁は1月下旬、東京、茨城、栃木、埼玉、千葉、神奈川、広島、山口の8都県で昨年10月以降に起きた強盗14件を一連の事件とみていると説明。これらの事件に絡み実行役ら計三十数人を逮捕したと明らかにしていた。また、それとは別に、昨年前半以降、群馬、京都、大阪、滋賀、岡山、福岡の6府県で起きた強盗や窃盗事件などが一連の事件と関連している可能性があるとしていた。
その後、各警察の捜査内容を精査したところ、これらの事件を含め、この14都府県で21年夏以降に起きた五十数件について、関連性がみられることが分かった。半数以上は窃盗事件で、強盗も20件近くあるという。
いずれもSNSで実行役を募集する手口が共通するほか、住宅や店舗に侵入するといった犯行の手口や、逮捕した容疑者の供述などから関連があると判断した。各警察による逮捕者は10代から40代の六十数人にのぼっており、多くは実行役という。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル